東京出張昭和初期のビールサーバと出会う
2012年03月10日 | 11:25 | カテゴリ:未分類
東京出張 昭和初期のビールサーバと出会う
3日間、会社をスタッフにお願いして東京に来ています。
あいにくの雨模様の3日間ですが…
初日は、ボクソン工業さんに伺いました。
目黒の碑文谷にある会社です。
この近くにある碑文谷ゴルフ(打ちっぱなし)が
私のゴルフの発祥の地です (笑)
ボクソン工業さんに伺った理由と言いますと…
昭和初期の生ビールサーバーを復活させるのに
どうしても必要な…
(1)ドラフトタワー (2)ドラフトコック
アサヒビールさんにお願いして、現存していないかを探してもらいました。
恵比寿麦酒博物館さんに展示されていますが
さすがの重富でも『ください』とは 言い出せませんでした (笑)
アサヒビールさんから…
目黒にあるボクソン工業さんで制作出来そうだ! との回答に
直接伺うために出かけて来ました。
山の手の閑静な住宅街にある製作所さんです。
もみじ饅頭を手土産に訪問しました。
社長さんが丁寧に対応くださいました。
また、先代の奥様と番頭さんも加わってくださり
戦後間もないころのビールサーバ談義に盛り上がりました。
ボクソン工業さんは、昭和40年のご創業ですが
先代社長と番頭さんは、OKさんというビールサーバメーカーに
務めておられ、独立されたそうです。
その当時のことを、番頭さんや先代の奥様から
本当に詳しく伺うことが出来ました。
その当時のドラフトコックは、ゴムパッキンで
麦酒の流れを開閉していたのではなく
真鍮と真鍮を隙間なくピッタリと合わせたコックで
麦酒回路の開閉をするため、適宜メンテナンスが必要で
二種類の研磨剤でこすりあわせて、再度密閉させていたようです。
言葉で書くととてもわかりにくいので (笑)
ビデオで撮影して来たので、後日ご紹介します。
重富の麦酒スタンドは、この旧式のドラフトコックを使用します。
そして、ドラフトタワーは…
先日、社長さんが、直接恵比寿麦酒博物館にいかれて
展示されているドラフトタワーを、目で採寸して来られて
図面を作成してくださっていました。
感謝です。
氷冷蔵庫、ドラフトタワー、ドラフトコック
この3つが揃いました。
次の問題は…
これらを繋ぐ、ビールホースの《口径》です。
最近のビールホースは 口径5mm
かなり、ビールが静かに流れて行きます。
昭和初期のビールホースの標準は
9mm
この口径だと、ビールがすごい勢いで流れて行きます。
ほぼ、倍のビールが流れることになります。
とても、扱いにくい…との事でした。
じゃじゃ馬を乗りこなす感じです。
でも、昭和初期の生ビールを復活させるのですから…
そこは、譲れません(笑)
『9mmで制作してください』と注文してきました。
祖父も、この9mmホースでビールを注いでいたはずです。
祖父にできて孫の私にできないわけがありません (笑)
多くのことを教えていただきました。
先代の奥様も番頭さんも、とても嬉しそうにお話しくださいました。
実は、社長さん。 私のために ご用意くださった器具がありました。
恵比寿麦酒博物館に図面で展示されていた、麦酒の木樽から、麦酒を
引っ張り出す(ドラフト)器具です。
絵や話には聞いていましたが
実物を拝見するのは始めて。
社長さんは、開栓方法を実演してくださいました。
私の父から、その当時の木樽の麦酒は、開栓を間違うと
ひと樽がダメになると聞いていましたが…
なるほどな〜です。 *これも後日動画でご紹介しますね
私の思い(わがまま)に、多くの方がご協力くださっています。
本当に感謝です。
麦酒スタンドができたら…
先代の社長さん、奥様。そして、番頭さんに
是非、麦酒をお注ぎして…飲んでいただきたいと
心から、そう思いました。
ボクソン工業さんは、今でも旧式で現役ビールサーバーの
メンテナンスを引き受けていられるそうです。
あの…
銀座七丁目サッポロライオンビアホールさん、ビアライゼ98さん
浅草の神谷バーさんの ビールサーバー達です。
広島に出来る、麦酒スタンドも仲間入りさせてもらいます!!
ボクソン工業の、木村社長。奥様。番頭さん。
そして、繋いでいただいたアサヒビールさんに感謝申し上げます。
ありがとうございます。
『生ビールで広島を元気にする』
その夢に大きく一歩近づいた感じがします。
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